リサーチ8
どのようなLinuxディストリビューションであれ、ユーザー全員の望みにかなうあらゆるパッケージを最初からバンドルすることは不可能であるため、多くのディストリビューションでは、ユーザー各自が必要とする追加アプリケーションを独自にダウンロードするためのソフトウェアリポジトリが用意されている。そしてSlackwareに関してはSlackBuilds.orgという非公式リポジトリも2006年から運営されており、これは非常に完成度の高いサイトなのだが、同リポジトリからのアプリケーション取得には手動操作による複数のステップが必要で、実際の利用にあたってはWebブラウザと仮想ターミナルとの間を何度も往復しなくてはならないのが難点と見なされてきた。本稿で紹介する sbopkg はこうした負担を軽減するべく、SlackBuilds.orgからユーザーが取得するパッケージを自動ビルドさせるために用意されたncursesベースのサポートユーティリティだが、それだけに止まらず、オペレーティングシステムとリポジトリとのシームレスな統合も図られているのである。 SlackBuilds.orgは非公式なサイトであるとはいえ、実質的にはSlackwareのオフィシャルリポジトリに限りなく近い存在となっている。その運営にあたっているスタッフはSlackware開発チームの人間であるし、Slackwareのリリースノートにおいても、メンテナの一員であるPatrick Volkerding氏による同サイトの使用を推奨する文章が記載されているのだ。そしてSlackBuilds.orgを用いたパッケージのビルド手順をスリム化するための自動処理ツールとして作成されたのが、ここで解説するsbopkgである。 sbopkgの使用法をマスターするにあたっては、次に説明するSlackwareパッケージおよびSlackBuilds.orgの概要を把握しておかなくてはならない。
